網野善彦「日本の歴史をよみなおす (全)」 [読書]
読了...
大変面白い本でした...
網野義彦さんの著作は以前「無縁・公界・楽―日本中世の自由と平和 」を購入して読んでいたんですが、論文っぽい内容が、自分には理解というか「おもしろく」は感じず、何度も挑戦しては断念、しばらく寝かす、というのを繰り返していました。
が、今回の「日本の歴史をよみなおす (全)」については、文体が一般向けに書かれている為、非常に面白く読むことができました。内容としても「穢れ」に対する認識の変化による差別の発生や、女性の地位についてのこと等。特にびっくりしたのが日本は農業社会ではなかった!百姓=農民ではない!等など、言われてみればなんとなくそんな気がする、っていうか今まで真剣に考えたことないじゃん!ということを嫌でも実感させられます。この著者の考えが本当に事実なのかどうかという点はこれからも証拠集めや自説に凝り固まらない学者さんの登場を待つことが必要かもしれません。
しかし、もし仮に著者の言うことが事実としたならば、我々が学生の時に学んだ日本の歴史って、いったい何だったんだろう?って深く考え込んでしましますね...
2009-05-21 12:49
nice!(1)
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