積読状態... [読書]

今日、マーケットプレイスで注文した「夏服を着た女たち」が届いた。
読みたい本があり、かつそれが手に入るということは誠に嬉しいことです。

しかし、知らないうちにストレスが溜まっているのか、後から後から薬物中毒のように本を購入してしまい、どんどん読んでいない、または読んでる途中で投げ出して次を手に取る、ということになり、いわゆる積読状態の本が増えてきてます。

例えば...



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小路幸也「フロム・ミー・トゥ・ユー (8) (東京バンドワゴン)」 [読書]


フロム・ミー・トゥ・ユー (8) (東京バンドワゴン)

フロム・ミー・トゥ・ユー (8) (東京バンドワゴン)

  • 作者: 小路 幸也
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2013/04/26
  • メディア: 単行本



「東京バンドワゴン」シリーズの8作目。今回は短編形式。
いつもの登場人物が1話ごとに主人公をつとめ、本編の過去のちょっとした物語を紡ぎます。
そして、今回もウルッとくる箇所多数。昨日の帰宅時の電車内でも2回泣きそうになった。もちろん悲しい「ウルッ」ではなく、温かい「ウルッ」です。心のささくれが修復されるような「ウルッ」です。

このシリーズの登場人物に悪人はいなく、いろいろなご都合主義な物語は8作全てに共通しています。
でも、だからこそこのシリーズは大事な物語です。

家族の繋がりが薄くなった昨今、家族を大切にしましょうって憲法に加えることで家族の絆を深めることができると馬鹿なことを政治屋の方々は努力しています。しかし、そんなことで家族の絆は深まりません。また、だからと言ってこのシリーズを読めば深まるなんて単純なことも言いません。
ですが、このシリーズにあるような人との「縁」を少しずつみなで思い出すことが大事である、とは言えます。

このシリーズは最後のページに同じ言葉が書いてあります。

「あの頃、たくさんの涙と笑いをお茶の間に届けてくれたテレビドラマへ。」

毎回、最初から読んで、最後のこの言葉を読むのが楽しみです。
この「あの頃」という、作者が指す時代。まだ人と人の繋がりというものが現実のものとして目の前に見えたギリギリの時代。もう手遅れだとは思いたくないものです。


フェルナンド・ペソア「新編 不穏の書、断章」 [読書]

今日で3月も終わり、明日から4月。
新年度ってやつですね?
ここ数年はダラダラと流して過ごしてしまったので、
新年度はいろいろと気合入れていきましょう!

...って思ってる矢先にこれを読んだのはまずかったかも?

新編 不穏の書、断章 (平凡社ライブラリー)

新編 不穏の書、断章 (平凡社ライブラリー)

  • 作者: フェルナンド・ペソア
  • 出版社/メーカー: 平凡社
  • 発売日: 2013/01/12
  • メディア: 単行本


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菊地 成孔「東京大学のアルバート・アイラー―東大ジャズ講義録・歴史編 (文春文庫)」 [読書]


東京大学のアルバート・アイラー―東大ジャズ講義録・歴史編 (文春文庫)

東京大学のアルバート・アイラー―東大ジャズ講義録・歴史編 (文春文庫)

  • 作者: 菊地 成孔
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2009/03/10
  • メディア: 文庫



まだ読み終わったわけではないですが、これが結構おもしろい。著者の菊地成孔さんはスカパラとも競演(いや、もちろんそれだけでなく)されているミュージシャンの方ですが、本書は東大で行われた講義録で、合間に音楽理論を(多少)挟みつつジャズの歴史をわかりやすく解説してくれています。語り口調なので非常に読みやすい。また、途中途中で当時教室で聴講生に聞かせた音源も記載されているので、YouTubeを聞きながら読んでいると非常に納得感がありますねぇ。

で、そんな感じでYouTubeやiTuneでJAZZを何曲も聞いていると、なぜかその反動でロック的なものが聞きたくなり、やっぱりJAZZ全ては受け入れられない体なんだなぁ、と再認識しました。結局、個人的にはスカパラ的な、THE THRILL的な、PE'Z的な感じが好みなんですな。なので、サックスの練習で求める音はそんな感じの音ですね。納得。

内田 樹 「荒天の武学」 [読書]

荒天の武学 (集英社新書)

荒天の武学 (集英社新書)

  • 作者: 内田 樹
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2012/12/14
  • メディア: 新書


久々のウチダ本。今回は武術家の光岡英稔氏(日本韓氏意拳学会会長)との対談。
内田センセの話はいつもと基本同じですが、対談相手の光岡英稔氏が更に上を行って、ある意味では内田論を否定するくらいの勢いなんだけど、そこは老かい内田センセも食らいついていく...てな感じです。

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山本幸久「凸凹デイズ」 [読書]

凸凹デイズ

凸凹デイズ

  • 作者: 山本 幸久
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2005/10/25
  • メディア: 単行本


うむ。いい小説だ。

頭の良い人や、シニカルな感覚の人には正直どうかな?とは思うが、私みたいな単純な人間には染みる良い小説だ。解説の三浦しおんさんやAmazonのレビューアーの方が言っている(毎日の仕事に疲れたひと云々)ような風にはとてもじゃないが思わない。しかし、新しい仲間が接着剤になることによってお互い傷ついた仲間たちが10年ぶりに再び集まって仕事をする、という盛り上がりには目頭が熱くなった。そういう意味では読むと少しだけ元気になるのだが、自分の現状に当てはめられない(同じ仲間と仕事ができないという会社の事情)のがもどかしく感じてしまう。

とはいえ、「東京バンドワゴン」や「青空のルーレット」に並ぶ、いつか娘たちに読ませたい小説だったことは間違いない。


意外なとこに... [読書]

昨日、なんとなく「イラッ」としてたので、本棚の「多分、二度読むことはないだろう」って思える本をTSUTAYAへ持っていったんです。合計78冊。引き取り価格は3230円...
まぁ、そんなもんかと思いつつ、残った「きっともう一回は読むだろう」って思ってる本を並べ替えてたんです。ふつう一度読んだ本の場合には背表紙、あらすじ、最初の数ページなんかを読めばどんな内容か思い出すんですが、まったく思い出せない本を発見!

それはコリン・デクスターのモース主任警部シリーズの「森を抜ける道 」。

しかし、まったく読んだ記憶がない...
で、思い出したのが、確かにモース主任警部シリーズの場合は買ったけどその時はストーリーに入り込めなくて、しばらく経ってから再読すると面白い(もしくは、やっぱつまらない)というケースがあり(同シリーズの「別館三号室の男」も何度か挑戦しては挫折するを繰り返した結果、読了したもんね)、きっとこの本もそうなんだろう...

まっ、とりあえず当時はダメだったかもしれんが、新たな気持ちで読んでみようっと。



栗田 哲也 「数学による思考のレッスン」 [読書]

数学による思考のレッスン (ちくま新書)

数学による思考のレッスン (ちくま新書)

  • 作者: 栗田 哲也
  • 出版社/メーカー: 筑摩書房
  • 発売日: 2012/08/06
  • メディア: 新書


読了(途中はしょったけど...)
個人的には良書と思います。だって本書の「考えるという営みはイマジネーションの働きによる割合が圧倒的に高く、最後の仕上げにようやく論理を利用する」というのは正しいと思います。ロジカルシンキングを否定はしませんが、それはあくまでも「説明する技術」であって、「考える」という行為の主要部分ではないはずですからね。

本書ではその主張を常に展開していますが、ハウツー本ではないので、ある程度の大人の方には即効性はございません。やはり想像力を鍛えるのは子供の頃からの訓練が大事)。この辺の教育に関する考え方(計算問題をもっと、古典を読め)については内田樹センセとも共通していますね。もちろん大人の方も意識すれば出来るとは思いますが...

なので、論理だけではない!と気づいた方は、今度はどうやって想像力を鍛えるか?
うーむ。結局のところ楽してちゃダメですな。

外国の... [読書]

高橋源一郎の読みかけだった「ニッポンの小説: 百年の孤独」と、買ったまま未読だった「さよならクリストファー・ロビン」を並行して読んでいて、あらためて高橋源一郎って天才かしらん?って思う今日この頃なのですが、最近書店に行って感じるのが、もともと好きだった外国の探偵小説とかミステリーとかに「これだ!」ってのが見つからない...

そのうえ、パーネル・ホールの「探偵になりたい」等のスタンリー・ヘイスティングズシリーズ(当初の文庫版カバーが江口寿史ってのが粋だね!)や、マイケル・Z・リューインの「A型の女」等のアルバート・サムスンシリーズ、マイク・リプリーのエンジェルシリーズ(人生の教訓が素晴らしい!)や、ネヴィル・スティードの玩具屋ピーターシリーズ(古い玩具が欲しくなる)、R.D ウィングフィールドの「クリスマスのフロスト」等のフロスト警部シリーズ(作者が既に亡くなったんですよねぇ)や、コリン・デクスターのモース警部シリーズ(主人公が死んじゃったんですよねぇ)とかの、非常におもしろかったシリーズものについては、まったく続編が翻訳されない...

モース警部シリーズは主人公が死んでシリーズ終了なのでもちろん翻訳されませんが、フロストシリーズは作者が亡くなっているにもかかわらず最終巻がいずれは翻訳される予定(らしい)。なのにマイク・リプリーのエンジェルシリーズは本国では15巻まで出てるのに日本は3巻まででストップ状態...

うーん。さみしいなぁ。

読む予定... [読書]

月9ドラマで「鍵のかかった部屋」が始まった(だいぶ前だけど[あせあせ(飛び散る汗)])ので、昔読んだ「硝子のハンマー」を再読し、勢いで続編「狐火の家」を読了。で、「鍵のかかった部屋」は順番待ち。というのも今さらかもしんないけど「ジョーカー・ゲーム」を読んでる最中(評判通りおもしろいかも)で、「鍵のかかった部屋」以前に手元にある「真贋」「外事警察」「さよならクリストファー・ロビン」が未読だったりする...

でもこんな風に小説ばっか読んでると、ビジネス系雑誌で「年収1000万円になれない!」って馬鹿にされるんですが、まぁ、面白いからしょうがない。

とはいえ小説以外にも「パンセ」「大衆の反逆」「幸福について―人生論
なんかの、以前に読んだ時に赤線ひいた箇所や、付箋を貼っていた箇所を拾い読みしてたりするんですが、これは最近、自分の所属する会社では休職者が続出(もちろん心の病)し、さらに予備軍が多数存在していて、組織の立場上では私には何かしてあげる責任も権限もいまや無くて、でも話し相手ぐらいにはなってあげたくて(実際そうしてるんですが、会社側にばれると余計なことすんな!っていわれるんだろうなぁ)読みなおしていたりする。
といっても傷ついている人にはなんの慰めにもならんのだろうなぁ...

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