栗田 哲也 「数学による思考のレッスン」 [読書]
読了(途中はしょったけど...)
個人的には良書と思います。だって本書の「考えるという営みはイマジネーションの働きによる割合が圧倒的に高く、最後の仕上げにようやく論理を利用する」というのは正しいと思います。ロジカルシンキングを否定はしませんが、それはあくまでも「説明する技術」であって、「考える」という行為の主要部分ではないはずですからね。
本書ではその主張を常に展開していますが、ハウツー本ではないので、ある程度の大人の方には即効性はございません。やはり想像力を鍛えるのは子供の頃からの訓練が大事)。この辺の教育に関する考え方(計算問題をもっと、古典を読め)については内田樹センセとも共通していますね。もちろん大人の方も意識すれば出来るとは思いますが...
なので、論理だけではない!と気づいた方は、今度はどうやって想像力を鍛えるか?
うーむ。結局のところ楽してちゃダメですな。